担当医:笠崎 真悟、笠崎 安則

根管治療で治らない場合、抜歯ですか?

あきらめないで歯を残す歯根端切除術があります。

経験豊富な歯科医師が歯根端切除術によって

根管治療では完治できない症例にも対応しています。​

歯根端切除術とは、根管治療で治らない歯根先の病変に対して、外科的に

①根尖病巣の摘出 ②歯根端の切除 ③逆根管充填を行って抜歯しないで歯を残す方法です。

当院の特徴は、この手術に特化した専用器材を多くそろえ、再発例、下顎4.5.6番、上顎6番、大きい嚢胞、歯根が短い、歯根の横に穴が開いている、歯性上顎洞炎でも歯を残す、再植術などの難症例にも対応しています。全例にスーパーボンド(SB)逆根管充填をします。

笠崎真悟(常勤医)と笠崎安則(非常勤医)の二人体制で、歯根端切除術や再植術をして長期に経過を診ています。

笠崎真悟では、月・火・木・金・土で歯根端切除術の相談を受けていて、手術適応であれば約1か月待ちで手術可能です。

​笠崎安則は、月に1回当院で歯根端切除術の手術を行っています。​

診療日・治療内容はHP「歯根端切除術の相談コーナー」をご覧ください。

​​

当院での歯根端切除術の症例

症例​1 根管治療不良 壊死セメント質が原因

右上2番、歯茎の腫れと疼痛のため近歯科を受診。約6か月間にわたり根管治療をしたが、痛みが取れず当院を受診した。レントゲンで根尖病変の影を認め、病変内の歯根に注目すると縦に黒線が見られ、セメント象牙境の感染歯質を思わせる像である。当院にて歯根端切除術、嚢胞摘出術を行った。

 術中にやはり同部に壊死セメント質を認めたため、歯根先端を斜めに切除し、切断面にSB接着セメント(スーパーボンド)を広く接着充填し逆根管充填を行った。3週間後には全ての症状は消失し経過良好で、1年後には根尖病変の陰影はほぼ消え症状なく安定していた。この壊死セメント質が難治性根管治療の原因と考えられた。

​術前

歯根端切除術 直後

1年後

歯根の外形線が粗造で凸凹で肥大。向かって右縦にセメント象牙境の黒線を認める。壊死セメント質の画像を示している。

症例​2

右上1番、歯茎の腫れと痛みのため近歯科を受診。根管治療の適応だが金属ポストを除去する際に歯根破折リスクが高いと言われたため当院を受診した。

当院にて歯根端切除術、嚢胞摘出術、SB接着セメントで逆根管充填を行った。症状は消失し経過良好で、4か月後には根尖病変の陰影は消失傾向である。症状なく安定しており経過観察中である。

​術前

歯根端切除術 直後

4か月後

症例​3 根管治療不良

右上2番、歯茎の腫れとフィステル、排膿を認め、2年前より近歯科にて根管治療を行っていたが改善せず、抜歯を勧められたが歯を残すことを希望しネット検索して来院した。(フィステルとは小さなオデキ様の膿の腫れで、嚢胞と細い管でつながっている)

当院にて歯根端切除術、嚢胞摘出術、SB接着セメントで逆根管充填を行った。術中所見は、根尖部根管より充填材が突き出ており、除去すると根管内ボソボソで黒く腐敗していた。その後、症状は消失し経過良好で、1年後には根尖病変の陰影は消え症状なく安定していた。​

​術前

歯根端切除術 直後

1年後

症例​4 根管治療不良

左下1番、5か月前から近歯科で根管治療をしていたが、歯茎の腫れと疼痛、フィステルが消失せず来院した。

当院にて歯根端切除術、嚢胞摘出術、SB接着セメントで逆根管充填を行った。根尖切除後の切断面根管を見ると、充填材は黒く腐敗し一部亀裂がみられた。そのため亀裂を含むように4mm切断をした。症状は消失し経過良好で、1年後には根尖病変の陰影は消え症状なく安定していた。

​術前

歯根端切除術 直後

1年後

症例​5 再発症例

右上1.2番、約1年前に近歯科にてMTA歯根端切除術を行ったが、数か月前から歯茎の腫れとフィステル、排膿を認め来院した。当院にて再歯根端切除術、嚢胞摘出術、SB接着セメントで逆根管充填を行った。

術中所見では、根尖部には黒くボソボソしたMTAセメントを認め、触ったらすぐに脱離した。逆根管の封鎖が不良で感染原因と考えられた。術後1か月、症状消失し経過良好で、6か月後には根尖病変の陰影は消え、症状なく安定していた。

​術前

歯根端切除術 直後

6か月後

症例​6 再発症例、抜歯と言われる。

右上1番、約8年前に近歯科にて歯根端切除術を行ったが、歯茎の腫れとフィステル、排膿を認め再発した。その後、大学病院歯科口腔外科にて再植術を行ったが、フィステルが出現し再再発。抜歯しかないと言われたがあきらめられず当院を受診した。

当院にて歯根端切除術、嚢胞摘出術、SB接着セメントで逆根管充填を行った。経過良好で、9か月後には根尖病変の陰影は消え、症状なく安定していた。​患者さんはどこへ行っても抜歯・インプラントしかないと言われていただけに、今回の手術で歯が残り、非常に喜ばれていたのが印象的であった。

​術前

歯根端切除術 直後

9か月後

症例​7 根管治療不良、抜歯と言われる。

左下6番、数年前に近歯科で根管治療をしたが、歯茎の腫れと疼痛が消失せず抜歯を勧められたが、歯を残すことを希望して来院した。当院にてレントゲンで病変のある後方歯根のみの歯根端切除術、嚢胞摘出術、SBセメントで逆根管充填を行った。​

術中所見で歯根先部に一部亀裂が認められたため、歯根先端を斜めに4mm切除した。その後、症状は消失し経過良好で、1年後には根尖病変の陰影は消え症状なく完治し安定していた。

​術前

歯根端切除術 直後

1年後

症例​8 根管治療不良、大きい歯根嚢胞

左下5.6番、数年前に数か所の歯科医院で5番の根管治療を行ったが、フィステルなどの症状は消失せず、抜歯を勧められたが放置。その後、某歯科大学口腔外科を受診、5番は抜歯、6番は根管治療と歯根端切除術を勧められたが、歯を残したくセカンドオピニオンとして当院受診した。

 レントゲンで左下5.6番の歯根に大きい病変の影を認めた。

当院にて5番の根管治療、嚢胞摘出術、歯根端切除術、SBセメント逆根管充填を行った。6番は電気歯髄検査で神経は生きて正常だったので温存することにした。そのため嚢胞摘出は5番のみで、6番は歯の神経損傷を避けるため残した。病理検査は歯根嚢胞であった。

 その後、症状は消失し、1年後には根尖病変の影は消え経過良好であった。6番の神経は正常で根管治療することなく温存できた。患者さんへは手術リスクを説明した上で最良の治療を提供したい。

歯根端切除術 直後

1年後

​術前

症例​9 根管治療不良

右上4番、数か月前に近歯科にて根管治療を行ったが、歯茎の腫れとフィステル、排膿を認めたため当院を来院した。当院にて歯根端切除術、嚢胞摘出術、SB接着セメントで逆根管充填を行った。

術中所見では、切断面の根管充填材は黒く腐敗していた。術後1か月、症状消失し経過良好で、10か月後には根尖病変の陰影は消え、症状なく安定していた。

​術前

歯根端切除術 直後

10か月後

​〒150-0043
東京都渋谷区道玄坂1-12-1マークシティウエスト5F